先輩が道端でぶっ倒れてたんですが。





夕刻時。


青空と夜空がオレンジ色に溶けあって、柔らかい光が2人の背中を照らす。


路地には影になって長く伸びていた。


「…にしても、来る時は連絡してくださいよ。」


途中クレープ屋に寄り道して買ったそれを頬張りながら春は言った。


「飲み込んでから話せ。

…驚かせようと思ったんだ。」


恥ずかしそうに頭をかく中山に、春は食べ終わった包み紙をくしゃくしゃにしていった。


「先輩がキャーキャー言われるのは、フクザツです。」


確か嫉妬といったか、初めて春はそれを感じていた。


注目されるより、中山がキャーキャーいわれるほうが、春は嫌なのだ。