冷たい雨が降る冬。

あたしは、

佐々木くんにそう言われて
身体が動かなかった。


「ゴホッ…はぁ、はぁ…」


病室でナースコールを
握りしめて、

闘ってる瑛司が
待ってるのに…


ピーピー…

病室に響き渡る
機械音。


「高倉さん!?大丈夫ですか!?」

「落ちついて、ゆっくり呼吸しましょうか」


時間は、

待ってくれない…