パラパラとページを捲り

あるページに目が止まる





……これ、誰?



私じゃない。

だって髪型も、目も、唇も違う



誰?



“先輩が人物を描くのは珍しい”

友人の言葉を思い出す




胸から何かが込み上げてくる



―私、

どこかで自分は特別だと思ってた



誰なの?

誰のことを描いたの?


―苦しい