見透かされてる


彼の目に、言葉に

嘘をつけない

逆らえない






目という糸で蔑まされ

言葉と言う糸で操られ





「もっと表情がでたら色を塗りましょうね」



表情?



「あの、そんなに表情ないですか…」

だって座ってるだけだし




「ないですね。人形みたいです」




クッと顎を持ち上げられ

「まあ、綺麗な人形は嫌いじゃないですし

今はまだ人形でいてください」




そしてまた音のないキスをされ


「では再開しましょうか」と言って描きはじめた