「乃亜ー!!」

誰かが呼んでいる。

起きなくてはいけない。

「乃亜ー!!」

まだ呼んでいる。

「なあに??」

アタシではない
誰かが反応した。

体をお越し
声のするほうを見ると

小学生の時の友達と
小学生の時のアタシがいた。

「今日
ソウジ当番変わってね」

友達は小さい時のアタシにソウジをおしつけている。

「……。うんいいよ」

小さい時のアタシは
断りきれずに
そう返事をしている。

みんなの帰る後ろ姿を
ながめながら
一人でソウジを始める
小さい時の自分。

それを見ている
今の自分。


「乃亜ー!!」

また遠くから声がする。

ふり返ると

昔の彼氏と
昔のアタシがいた。


まだ
地元にいるころの
18歳の自分だ。