別れてからもしばらく忘れられなかった。
それは私にとって本当にめずらしいことで、
いつも雅樹のことであたまがいっぱいだった。
そんな中、
雅樹に彼女ができた。
相手は元カノらしい。
写真もまだ消していなくて、
見てはダメだと思っても
夜になると見てしまう。
逆にそれが悲しみぶり返すと分かっていても
見てしまう。
愛しい人は
私に冷めただけでなく
もう他の人を愛している。
一緒にいた記憶や写真を見ると
今までよりももっと悲しかった。
もっともっと遠くにいる人に感じた。
なんでだろう?
やっぱりあなたは嘘つきなのかな?
私はあの振られた日
『元カノのことが忘れられないの?』
しつこいくらいに何度も聞いた。
『それはない、違う』
って、だるそうに返事をしてた。
あなたの綺麗な言葉一つ一つが
汚れているように感じた。
嘘は一つだけではなく何個もついたのね。
人を信じることすら怖くなった。
それからの私は変わった。
人と接するとき、
特に男の人と関わるとき、
一定の距離を持つようになった。
自分と相手との間に壁を作るようになった。
