女子トイレから泣きながら出てきたクラスメイト。
それをなだめる様に彼女の背中をさする友人
「あれ?同じクラスの子だ。どうしたの?」
誰にでも気さくに話しかける百合
背中をさすっていた子が答える
「トイレでね、女の人の声をきいたんだって…あいこ、霊感あるから…」
霊感?
馬鹿みたい。
私は幽霊とかいう類のものは信じてない
そんなもん、いるわけないじゃん。
同じクラスの“あいこ”って、少し変わってる子だし、私の周りに居る【自称“幽霊が見える”子】って、皆おかしい子ばっかりなんだよね、虚言癖あったりさ…
それに幽霊なんて、科学的に証明されてないんだし
そんな事を考えながら、構わずトイレに入ろうとした時
「琴美ぃ─…北校舎のトイレに行かない?なんかさ、あんな話聞いちゃうとさー。ね?」
百合がそう言うなら仕方ない
私は軽く頷くと、百合と2人で北校舎へと歩いていった。



