そして彼女は視線を俺から玄武に移す。 玄武は唖然とした顔で俺らを見ていた。 「……えっと、お友だち借りるね?」 彼女が少し困った顔をして玄武に聞くと、玄武の顔はさらに真っ赤になっていく。 そしてコクコクと頷いた。 彼女は玄武に一度微笑み、俺へと向き直す。 「それじゃ、行こ?」 そう言って、俺が来た道を歩き出した。 俺は一度だけ玄武を見て直ぐに愛しい彼女を追いかけた。