「私の名前は篠原亜優美と言います。森川高校の3年生です。いつも西川駅で降りてます。この事は学校に言ってもらって構いません。親に言ってもらっても構いません。電話番号も教えます。ちゃんと責任は取りますから。本当にごめんなさい!」
頭を下げて謝り続ける女子高生に、それを見つめるサラリーマン。
その状況に気付いた男性は困惑しながら本当に頭を上げてと逆にお願いした。
「けれど、このままでは私の気が収まりません!」
「最近の子にしては義理堅いのね。」
左膝を押えながらベンチに座っている女性が亜優美を見て優しく微笑む。
「いえ…。そんな事は…。」
その女性の表情を見て亜優美もつられて苦笑いを浮かべた。

