(こいつ、昨日成功したからって調子に乗りやがって!) 右手をゆっくりと近づける。 『ご乗車お疲れ様でした。森本1丁目です。』 アナウンスが終わると同時に電車は減速し始める。 (よし、今だ!) 右手を強引に自分のお尻に持っていき、触っていた手を掴む事が出来た。 (絶対離さない!) 狭い空間の中でバタつかせて逃げようとする手を必死に掴み続ける。 駅に到着し扉が開いた。