夏と冬



さて、今日も帰ったら勉強だな。


えーと今日は歴史でもしようかな。


そんなことを考えて歩いていると、ドンッと誰かにぶつかった。


「あ、すいません・・・」


俺より少し背が低くて長い黒髪に小さな背中。


「あっ」


振り返ったその彼女はよく知ってる人物。


「こちらこそご、ごめんなさい。
こんな所で立ち止まってしまって」


ペコペコと頭を下げて謝る西山さんにどうしたのかと聞いてみる。


「あそこにいる、家族を見ていたんです」


「家族?」


彼女が指さす方を見ると、楽しそうに笑って歩いてる子連れの三人家族がいた。


「羨ましいなって思ったんです」


「え?」


「私が違う家庭で生まれてたらもしかしてあぁだったのかなって」


「・・・・」


そういうことを聞いたことがなかったけど、もしかして西山さん家は少し訳アリなのだろうか?


でもこんなこと聞いてもいいのか?


無責任に勝手に踏み込んでいいのか?


彼女を傷つけはしないだろうか?


うーん、っと頭を悩ませていると、西山さんが小さく笑った。


「あの、私の相談聞いてくれますか?