「な、何言ってるの!?」


「そ、そうだよ、りっちゃん!
如月さんたちに失礼だよ!」


「そう?
でも冬花もそう思わなかった?」


「お、思わなかった!
すごく仲がいいんだなーとは思ったけど・・・」


え、そう?


「べ、別に普通じゃない・・・?」


え、え、そうでもないのかな?


それとも普通だと思ってるのは俺だけ?


「普通というより・・・。
すごく大事にされてるなって感じは伝わってきます。
ここにクラスの腐女子たちがいたら、さっきの先輩たちを見て悶えてるところなんじゃないですか?」


ふ、腐女子!?


「つまりBL好きの人にとっては2人は良い素材なんじゃないですか?」


BL好き!?


しかも良い素材って・・・。


「もう、りっちゃん!
もう少しオブラートに包めないの!?」


「これでも言葉は選んでるつもりだけど」


しれっとした表情で柴咲さんは西山さんに言葉を返す。


「えっと・・・。
俺は少し仁と距離を取った方がいいのかな?」


「別に今のままでいいんじゃないですか?
あくまで私は、周りにはそういう風に見てる人もいるということを言いたかっただけなんで」


「そ、そっか。
何かありがとう」


「いえ」


そう答えると柴咲さんはまた焼きそばを食べ始めた。


忠告・・・的なことだろうか?


よくわからないけど、学校ではあまり親しくしない方がいいのかな?


んー、でもそれは難しそう。


主に仁が俺の傍に常にいるからなー。


気付いたら隣にいる存在。


それが仁なんだ。


昔も今も、きっとこれからも。


まぁ、変な風に見られないようには気を付けよう。