夏と冬



「あの、みんなでピーチボールしませんか?」


仁と一緒に海に入って歩いていると、砂場で遊んでいた西山さんと柴咲さんがボールを持って来た。


「いいね、やろうやろう!」


「うん、先生たちもやるかな?」


乗り気な仁と一緒に海から出てパラソルの下で休んでいる先生二人を呼びに行く。


「せんせー、一緒にピーチボールで遊びませんか~?」


楽しそうに話ていた二人の間に仁の楽しそうな声が入る。


「あら、ピーチボール?
楽しそうね」


「ですよね!
一緒にしませんか?」


「ふふふ、そうね。
混ぜてもらおうかしら」


手を口元に置いて楽しそうに笑う美奈子先生に、仁も満足そうな顔をしていた。


それから、してやったりという様な不敵な笑みを伊達先生に見る。


「チッ、邪魔が入ったか・・・」


小さく呟いた伊達先生の声は、仁と美奈子先生には聞こえていなかった。


俺にはバッチリ聞こえてましたけど。


はぁ、とため息をつく先生を横目に、仁を見る。


仁なんてこれでもかというくらいの笑顔を美奈子先生に向けていた。


幸せそうだな・・・。


さっきの伊達先生と立場が逆転したみたいだった。