夏と冬



「着いたー!
海ー!」


1時間半かけてようやく海に着いた。


潮の匂いが懐かしい。


「じゃあ私たちは着替えてくるから、伊達先生たちも着替えて来てくださいね。
多分私たちは少し遅くなるかもしれないので、場所取りお願いします」


「「はい、もちろん喜んで!」」


軽く頭を下げてほほ笑む美奈子先生に、伊達先生も仁も敬礼して張り切っていた。


「さ、行きましょ行きましょ」


西山さんたちの背中を押して着替えに行く先生たちと別れた後、俺たちも着替えに男子更衣室に向かった。


「それにしても、よく美奈子先生がOKしてくれたね」


「あぁ、俺も正直びっくりしてる」


「ま、あの人はたまに子供っぽいからな。
海も楽しみで仕方なかったんだろう。
誘われた後鼻歌歌ってたし」


「「へー」」


そうなのか。


先生の意外な一面を知った。


3人でささっと着替えて砂浜に降りる。


「やっぱ人多いなー」


「どこも夏休みだろうからね。
仕方ないよ」


「おーい、ここら辺でいいだろう。
パラソル広げるぞー」


「「はーい」」


左右に誰も場所を取ってないところに荷物を置いたりして、場所取りをした。


それにしても、ホントに懐かしい。


この砂浜とか、潮の匂いとか、海の色とか。


昔行って以来だから、余計にそう感じるのかもしれない。


「美奈子先生たちまだ来てないけど、お前ら海入ってきたら?
留守番は俺がしといてやっから」


「え、ホント!?」


「ホントホント。
子供はパーっと遊んで来なさい」


「子供扱いすんな!
ま、行っていいなら行こうぜ、夏芽!」


「えっ、あ。
先生ありがとう」


「おー、いってら」


パラソルの下で笑顔で手を振る先生を後に、俺たちは海へ向かった。