予定とだいぶ違うけど、練習がスタートした。
「それにしても、如月さんって泳げなかったんですね・・・」
「あー、うん・・・。
笑ってもいいよ?」
「そんな笑うなんて!
全然可笑しくないですよ!
誰だって苦手なことくらいありますから!」
「うん、ありがとう」
あぁ、なんていい子なんだろう。
仁の時なんか初めて泳げないと知った時笑ってたからな。
でも、女の子に手を引かれながら泳ぎの練習をする男子なんて早々いないだろう。
恥ずかしい・・・。
「如月さん、バタ足に慣れてきたら私ゆっくり手を放すので、顔を付けて泳いでみてください」
「え?
あ、うん、わかった」
大丈夫だろうか?
仁と一緒に体を浮かす練習と、顔を付ける練習はしたけど、うまくできるかな・・・。
不安が頭の中でグルグルする。
「じゃあそろそろ手、放しますね」
「うん・・・」
大丈夫大丈夫。
ここも学校より少し深いけど、足がたうんだし溺れるなんてことはないだろう。
そうだ、失敗しても足をつけばいい。
心配することなんて、何一つないんだから・・・。



