夏と冬



そして当日。


プールの授業になったわけだけど・・・。


「おー!!
最高ー!」


プールに出た途端、仁が叫ぶ。


やめてほしい。


ホント、やめてほしい。


「夏芽、見ろよ!
この光景マジ最高だろっ!?」


俺にふってくんなって!


他人のふり、他人のふり。


「おい、夏芽ー?」


他人のふり、他人の・・・。


「そっちプール・・・」


「うわっ!?」


「って、遅かったか」


前をちゃんと見てなかった俺は、見事プールに落ちた。


「ぷはっ!
遅かったじゃっ・・・ないよっ!」


ぜぇぜぇと息を切らしながら水面から顔を出す。


ビッックリした。


突然足元がなくなるから。


これ心臓に悪すぎる・・・。


「大丈夫かー?
ほれ」


「たく、仁が恥ずかしいことばっかしてるからだろ・・・。
こっちの身にもなってよ」


差しのべられた手を取ってプールから上がった。


「少し大人しくしてて」


「へーい」


キッと睨んでベンチに座る。


はぁー、授業始まってないのに何かどっと疲れた・・・。


一部の女子がこっちを変な目で見てるのも気になったし。


やっぱうるさかったからかなー。


仁が。