「私は向日葵。よろしくね」 「はい、よろしくお願いします」 「お千は……どうしてここで働こうと思ったの?」 「新選組に兄がいるんです。少しでも兄の役に立ちたくて」 兄がいるのか、この子は。 家族がいることはは幸せなのだろう、と私は思った。 「それじゃ、簡単な仕事の説明だけするね。まずは──」