仲間という名の雫




もちろんそれなりの成績は残せたし、結構上達もした。


でも、とうとう初の大会出場というときに、仕事が急増した。


部活なんてする暇はなくなり、あっという間に幽霊部員。


仲の良かった男子部員が1人いた気がする。


ひとりで練習してた私に、よく教えてくれていたっけ。


部活後に仕事がない日はたまに一緒に帰ったこともあったかな。


彼とはクラスは離れていて、いじめがバレることはなかった。


アイドルってだけで妬まれていじめられたけど、多分彼と一緒に練習をしたのもある
と思う。


今思えば、くだらないいじめだった。


ここに来た時の拷問に比べれば。


・・・・・そういえば、いくら忙しくても、いくら食事が質素でも、倒れることはなかったな。


ここに来てからもそれは変わらなかったし、むしろおかしいくらいだ。


拷問の後にも感じた違和感。