仲間という名の雫




「はぁ・・・・・なんで、こんなことに」


こんなに心がざわついたのも、ここに来てから。


ここに来てから何かがおかしい。


疑われてる。監視されている。男と勘違いされて拷問までされた。


・・・・・なのに、何故だろう。


“信じてみれば?”という考えが頭から離れない。


監視されてるのに、なんでそんなことを思うのかがわからない。


自分のことなのに、まったくわからない。




───彩音。




「・・・・・!」


あの、声だ。


神社で聞こえた声。声を返すと言ったとき聞こえた声。




────ごめんなさい。あなたに無理をさせて・・・・




・・・・・別に、無理なんてしてないのに。