────「カーット!おつかれ!」
「お疲れ様でした。」
CM撮影が終了。
これで本日の仕事は終わりを告げた。
「あぁ、そうか、明日は学校だっけ…」
私は小さくそう吐いた。
学校なんて、勉強する場所、という程度にしか認識していない。
───私は小さい頃、歌が好きでよく歌ってた。
四年前、公園で歌ってたところをスカウトされ、アイドルとして活動するようになった。
芸能活動は、嫌いじゃない。
ただ、私は“普通”じゃないから。
“人”かもしれないし、“人ではない何か”かもしれない。
私が普通だったら、独りじゃなかったかもしれない。
「普通……かぁ……」
そう呟いた後、帰宅し、シャワーを浴びて軽い眠りについた。



