「……私は貴方達のこと、信用したわけじゃない。だから、必要以上に親しくなるつもりなんてない。」
「へぇ………やっと本性を見せたね。敬語が外れてるよ?」
「敬語は、堅苦しくて好きじゃない。こっちの方が楽。それで………何?名前、呼んでほしいの?」
敬語を外したのは、演じるのが面倒になったから。
キャラが少しだけ変わっているのは、これが本当の私だから。
私は今まで本当の自分を隠してきた。
それはこの時代に来る前も同じ。
「そうだね……………呼んでほしい、ってわけじゃないかな。」
「……………どういうこと。」
「お願いするのとは少し違う感じかな。だって君は元々、間者という疑いをかけられてここに連れてこられたわけだよね。疑いがかかった人間と、普通は仲良くなろうとは思わないよ。」
……………それはもうわかる。
皆、私を心配するふりをして、どこか疑っている。
でもそれは、沖田や土方、そして斎藤といった人を何より疑り深い幹部のみの話。
他の幹部は私を疑っていないように見える。
先ほど沖田は「もう少し自分を大切にしたほうがいい」と言った。
それは、私に心を開かせ、本音を話させようとする策略のように思えた。
「でも……………なんでだろうね。君を見てると、疑ってる自分が馬鹿になってくるんだよ。全然表情も変えないし、話しかけても口数も少ない。」
そりゃ信用してないからね。



