仲間という名の雫



どうして私に構うの?


信じたくないのに。


信じたら終わりなのに。


「着いたよ。」


気づいたら、甘味処に着いていたようで、沖田は素早く注文をする。


私はそれをたた眺めるだけ。


「葵ちゃんは甘味処は来たことあるの?」


「いいえ……………来たことはありません。初めてですね。」


「ふぅん………で、どうして僕等と話すとき、君は目を逸らすのかな?」


「……………!」


私は不意を突かれた気がした。


「……………そんなことないですよ。」


「嘘。君って隠すのが上手そうだけど、見え見えなんだよ。」


私は今まで、幹部の人達と話すときには目を合わせなかった。


目が合うと、嫌でも相手の心情がわかってしまうきがしたから。


「……………それがどうしたんですか。沖田さんには関係ないですよね。」


私がそう言うと沖田は小さくため息をついた。


「君さ、もう少し自分のこと大切にしたほうがいいんじゃない?」


……………は?


「食事のこともそうだけど、皆君を心配して言ってくれてるんだしさ。もう少し打ち解けてもいいんじゃない?」