仲間という名の雫




『いただきまーす!』


近藤さんのかけ声で始まる食事。


私は何故かこのかけ声が好きだったりする。


「あれ?葵ちゃんそれだけしか食べないの? 」


おかずしか乗っていない私の膳を見て、沖田が言った。すると他の人も便乗し始めた。


「少なすぎじゃねぇか?」


「もっと食わねえと駄目だろ!」


「………私はこの量で充分です。」


そう言ってもなかなか幹部の人達は了承しない。


私の食事と、貴方達の食事、別に関係ないでしょ?


どうしてそんなに食いついてくるの。


おかしいじゃない。


「……………別にいいじゃないですか。私の食事の量なんて、皆さんには関係ないじゃないですか。」


「「「……………」」」


何故だか黙る幹部達。


私……………なにか変なこと言った?


思ったことを言っただけなのに。


「お前なぁ……………」


「ごちそうさまです。お先に失礼します」


私はその声を無視して膳を片付けた。









台所で私はため息をついた。