仲間という名の雫



……………もう、やめたい。


自分を偽ることも、自分を隠すのも。


嘘なんてつきたくないし、こんな息の詰まる生活はどうしても好きになれない。


素の自分を見せれることがどれほど幸せなことなのか。


今になってようやくわかった。気づくのがとてつもなく遅いけれど。


ここの人達を信じたい。そう思っているのに、なかなか行動に移すことができない。


ここは、人斬り集団。後の新撰組。


私はこの人達をどうしても信用することができない。














朝。私は何事もなく普段通りに目を覚ました。


私が起きるとき、まだ隊士の人達は誰も起きていない。


その時間を利用して、私は朝膳を作るために勝手場へ行く。


今日は味噌汁と漬物、焼き魚と白米。


ほぼいつも同じ献立である。


考えるのが面倒くさいわけじゃぁなく、この時代の勝手場に慣れないだけだ。