そのとき、私の中の何かが、ぷつりと切れた。
私は、意識を失った。
*
「……………」
目が覚めると、私の周りにはたくさんの人がいた。
おそらく、幹部。
まだ私のことを疑っている。
おおかた、拷問、いや、尋問というべきか。
それらをしにきたのだろう。
なにも、こんなタイミングで返さなくてもよかったのに。
どうせなら、このまま声が出なくなってもよかったのに。
本当、神様は意地悪だ。
「あ、目が覚めたみたいですよ。土方さん。」
この声は、沖田だ。
意地悪く特徴的なその声はすぐわかる。
土方は「はぁ……」とため息をつき、口を開いた。
「どういうことだ。」
唐突にそう聞かれたところで、どう返せばいいかなどそう簡単にはわからない。
いや、どう返せばいいかなんて、本当はわかる。
わかることが、今は憎い。
自分がもっと頭が悪かったらよかった。