そのとき、私の中の何かが、ぷつりと切れた。


私は、意識を失った。









「……………」


目が覚めると、私の周りにはたくさんの人がいた。


おそらく、幹部。


まだ私のことを疑っている。


おおかた、拷問、いや、尋問というべきか。


それらをしにきたのだろう。


なにも、こんなタイミングで返さなくてもよかったのに。


どうせなら、このまま声が出なくなってもよかったのに。


本当、神様は意地悪だ。


「あ、目が覚めたみたいですよ。土方さん。」


この声は、沖田だ。


意地悪く特徴的なその声はすぐわかる。


土方は「はぁ……」とため息をつき、口を開いた。


「どういうことだ。」


唐突にそう聞かれたところで、どう返せばいいかなどそう簡単にはわからない。


いや、どう返せばいいかなんて、本当はわかる。


わかることが、今は憎い。


自分がもっと頭が悪かったらよかった。