仲間という名の雫




……どうしよう。


あ、そういえば。


私が寝起きしている部屋の文机に、半紙、筆、硯があったはず。


それに書けば、会話ができるんじゃ……!


私はこの時代の読み書きは少しなら授業で習ったことがあった。


見よう見まねだけど、やってみる価値はあるはず。


食事がおわったら、実行しよう。







「は?仕事だと?」


土方さんの言葉に、私は頷いた。


あれから私は部屋に戻って早速探した。


この時代の読み書きって難しいし、なにより筆で書くっていうのが無理。


「女中で充分仕事になってるだろう。」


そういうことじゃない。


私はもっと直接的に返したい。


女中でもいいかもしれないけれど、仕事が少なく感じる。


暇な時間ができてしまう。


今までそんな時間はなかったから、どう過ごせばいいのかまったくわからない。


こういうとき、声があれば、なにか変わったのだろうか。


「……声が戻るまでは女中だ。いいな。」


やっぱり、といった返答だろうか。


声が戻ることなんて、きっとない。


私か誰かに心を許す日がくるまで――。