仲間という名の雫



スクールバックの中に、さきほどの刀が入ってはいるが、袴がなければ意味などない。


「おい姉ちゃん。珍しい格好してんなぁ。」


「なにかようですか。」


「わしらと一緒に来い。」


「お断りします。」


私はスクールバックから刀をとりだし、抜刀せずに、峰打ちをくらわした。


男はあっけなく、地面にのびた。


「ふん。のろいものね。」


それにしても、今は一体何年なのだろうか。


江戸ということは理解できるが、いや、理解してるほうがおかしいかもしれないが。


ここは、都のような大きな町なのだろう。


私は撮影のとき、ここと似たようなセットで演じたこともある。


そうすると、今の状況も理解がしやすいわけだ。


つい先日撮影したドラマは、「新撰組」というもの。


私は梅役として参加をしていた。


そのときのセットと、今いる町並みは似ている。


恐らく、ここは京の都なのだろうと。
 

「君、そこでなにしてるの?」


声がしたほうにふりむくと、そこには浅葱色の羽織りを着た青年がこちらにむかって歩いてきていた。


浅葱色、ということは新撰組だろうか?


「……なにかようですか。」


とりあえず、この状況はまずいだろう。