こうして愁と一緒に買い物に出掛けた。

「俺達の初デートだな。」

愁がそう言った。

でも本当にこれでいいのかな...?
まさかこんなことになるなんて
考えても無かったなー。それに
私、愁のこと苦手なんだよね。
何か怖いっていうか。学校の時は
全然違うから逆にそれもそれで怖いな。

でも後戻りもできないしなー。
そもそも婚約してるんかな?

何ていろんな事を考えてる内に
ふと視線を感じた。すると愁がこっちを
見ていた。私は考えてることを
見透かされたのかと思った。
でも愁は

「さっきから全然喋らないけど
本当に具合悪いのか?
いつもは友達と大声で喋ってる柚真なのに」

「あ、うん大丈夫。ありがとう。」

気付いてないのかな...?

「そうか。しんどい時はちゃんと言えよ?」

「うん、わかった。」

何か優しいな。本当に学校の時と
全然違う。何でキャラ作ってるんだろう。
優しいからこそその優しさが辛いな。
私はまだ好きでもないのに愁と
同棲するなんて。
もし好きになれなかったらこの話
ちゃんと断ろう。