【完】3ポイント・ホームラン!~夏空の下、貴方に伝えたい~




どうしようか迷ったけれど、今日は日焼け止めと薄くリップを塗っただけ。

化粧はしなかった。

黄色の大柄の花が散りばめられたワンピースに、髪を上に束ねてお団子にした。

朝、太一の家からは素振りと控え目な壁打ちの音が聞こえ、奏の家からは、早く起きなさいとおばさんの怒鳴る声が聞こえてきた。



そう、いつも通りの朝だった。


「深雪、たいちゃん来てるぞ」

「え!?」

弟が教えてくれた時には既に、太一がウチの家で朝ご飯を食べていた。


「おかわりは?」

「はい、お願いします」

「すげー! 三杯目!」

納豆とベーコンエッグとお味噌汁と山盛りのウインナー。

それを太一はペロッと平らげていく。


「おはよう。深雪、それだけ?」

私のサラダとグレープフルーツジュースを見ながら太一が驚く。
いや、驚きたいのは私なんだけど。

「いっぱい食べてくれると気持ちいいわね。昨日は大活躍だったし、もっといっぱい食べてね」

お母さんが,葡萄に林檎を剥いてテーブルに置いた。

目が完全にハートマークだった。