「あと、プレゼントは深雪から渡しな。後で持っていくから」
「えっ、二人で選んだから二人で!」
「あいつの誕生日なんだから、俺はいいって」
じゃ、と手を振った太一は、ペンキが付いてしまったグローブを持ったまま振り返ることなく、家に入って行った。
それは何だか寂しくて、何だかちょっぴり悲しくなる。
お風呂に入って、太陽と青空の匂いが染みついた体を洗うと、少しだけ夢から現実へ戻ってきてしまった気分だ。
あんな風にまた、いつでも三人で子供みたいに戻れるとは思っても。
「あんたたちもう帰ってきたのね。夕ご飯は?」
「適当に。ちょっと上で勉強してるから~」
髪をタオルで拭きながら二階へ上がろうとすると、ナイスタイミングで玄関に太一が現れた。



