壁を塗り終わり、ひとしきり皆で笑い合い、ふざけ合いながらも太一の指導で後片付けをして園舎を後にした。
せっかくだから、カラオケとかご飯とか食べに行きたかったのに、ペンキだらけの汗だけの私たちは、そのまま家に帰ることにした
「奏、手繋ごうよ」
「お? 大胆だな」
そう言いつつもちょっと照れて鼻をすすると、ペンキだらけの手を差し出してきた。
「太一も」
「え、俺も?」
「家までは仲良く手を繋いで帰らなきゃ」
苦笑しつつも、奏に視線を送って後に手を出した。
「じゃあ、俺は恋人繋ぎ!」
「俺に張り合うなよ」
「じゃあ、俺が真ん中」
「嫌だ」
仲が良いのか悪いのか良く分からない二人のやりとりが楽しい。
「あーあ。奏が無駄に暴れるから、暑い」
太一が反対の手で服をパタパタすると、奏も額を拭った。



