がさがさと惨めに、ゴミ袋の中身を覗いて行くが、中からは筆になりそうなもの、もしくは筆は見当たらない。
庭に置かれた山の様なゴミ袋を三人で手分けして探すが、時間ばかりが過ぎていく。
「よし! 俺、コンビニ行ってくるから!」
走り出した奏は、私たちの返事も待たずに行ってしまう。
……コンビニって筆売ってるのかな?
そもそも1キロもある青のペンキを買った奏はお金あるのかな?
首を傾げていたら、太一はプッと吹き出した。
「太一?」
「や、良かったな。ラブラブで」
「は!?」
「どうせ、奏からだろう? 想像つく。良かったな」
「なんか、太一に言われると、照れる」
『深雪、奏の事が好きなんだろ?』
そう気づかせてくれたのは太一だったから。
いつも傍に居てくれたのも、ずっと応援していてくれたのも。
だから、言いたくなかったんだよ。
それで御役目終了って離れていかないかって。
でも。
「俺らは、俺らだろ? 俺は二人が好きだし嬉しいから心配すんなって」
うりゃっとほっぺを摘ままれると、温かくてほっとする。
「昨日、太一に一番に言いたくて、一番に言いたくなかったの」
「何で?」
「乙女心は複雑だからだよ!」



