琉SIDE







朝食を食べたあとにすぐに自分の部屋へ戻ってしまった姫







なんだつまんねーの








そうだ









「なー遥?」










「ん?何?」










俺は皿洗いしながら、読書中の遥に話しかけた









「ちょっと姫をいじってみようぜ」








すると、予想通り遥の目がキラリと光った







おーこわいこわい








「どうやって?」









「こうだ」









まず、着替えが終わったのを見計らって、部屋に突撃








そして、似合わないとか言って落ち込ませる








最後に耳元で誉めればいい反応が見られる。









という作戦だった。









姫が普通だったら…










『こ…ここの制服かわいい!!』







姫が独り言をいっている最中にgoをだす








コッソリ部屋に入って…









「黒いブラウス。」









「白のブレザー。」









「紫のスカートに?」








「ダイヤのネックレスか。」









「「流石優秀クラス」」









『だよねだよね~☆』









とこの反応








ここまでは遥の計算通り







『ってぇ!!な…ななな何で私の部屋に入って来てるの!? 』









「いやーどんなもんかなーっと」










「どうかなーって」










『だ…大丈夫…です。』








そしてけなす。











「まぁ予想通り制服は似合ってねーな」










『…………へ?』









ククッいい反応。







チラッと横目で遥を見ると、目ぇコワッ!!









あいつ目の奥が光ってやがる…







そして追撃







「制服に着られてるな」








「いやー姫ちゃんに似合ってると思うけどな~」










「いや。似合ってねーな」











「そうかな~」











「そうさ。俺はいつだって正しい」











「はいはい」












「でもホント似合ってねー。」








さぁさぁどんなことに…







―――――ブチッ











『もう怒った…もう怒ったぞ!!』











「「へ?」」









これは心からの声だ







いや…いじめすぎたとはいえ…それはないだろ…








よし。ここは潔くあやま…









『こ…この!!琉なんて大嫌いだ!!』









「え…えぇ!?」








「家出してやるー!!」










き…嫌い!?こいつ嫌いっつったのか?!








俺は嫌われたことなんてないだろう







特に女!!








それに家出とか…








「「えぇえ?!」」









これはヤバイ








流石にヤバイ












折角逢えたアイツから離れるのは惜しい









「それに下手したら殺されちゃうかも★」








「追いかけた方がいいんじゃない?」








「お前が行ってこいよ」









「ごめん。俺汗かいたら死んじゃうから」


















「ッチ…」













よし。行くか










てかあいつ地味に速ぇ…










それに玄関遠!!









何で俺がこんなことに…










「ッチ…コノヤロッ…待ちやがれ!」











そして俺があいつに追いつく前にあいつは玄関を出た








「助けてーーーー!!」








「ッオイ!!待て!!いや…あの…違っ…!!」





あいつがあんなこといいながら走るから、道にいるひとからは不審者扱い










あいつ俺のプライドに傷つけやがって…












しょうがないから家にもどった














そしてドアを開けて出てきたのは悪魔…いやいや遥










「まさかさぁ~」









「お…おう…」











「取り逃がしたりしてないよねぇ~★」










「クッ…」












「GPSつけてたからいいものの…はぁ……琉のせいで只今姫ちゃん絶賛迷子中なんだけど。」











「…すまん…」











「まぁ通学路だし?学校の準備して行くよ」










「おう」










こうして俺らも制服を着て、仕上げに指輪のネックレスを着けて家を出た