ときには手を


お弁当袋の紐をギュッと縛り終えると

歩き出す日高くんに

あぁ待っていてくれたのか、と勝手に解釈すると

後を追うように教室をでた

もうすでに会議は始まっているようで中はシンとしている

こ、これは1人だと入りにくかった…!

そろりそろりと

先に入った日高くんの背中に隠れるようにして歩く

みんなの視線がいたい

遅れてすいません、そんな意味をこめて周りに頭を下げながら静かに席についた