幸せって。

「理桜!?何があったのっ!?」

この声が聞こえたときには、病室に、お母さんがいた。
もぅ、最悪だし。

「あ、いやー、ちょっとね……」

「もぅ、心配したじゃない。大丈夫そうね、……あなたは?」

「西郷 優美と言います。」

「優美ちゃん。ありがとうね。」

「いいえ…大丈夫です。」

「そう……。じゃ、私は帰るわね。それでは。」

ガラララララ

お母さんが帰ったと共に私はため息をついた。

「はぁぁ~~~………。」

「お母さんと…何かあった?理桜?」

「私、ちょっとね前にね、お母さんとトラブルがあったんだ。」

「え?」

「私にはね、双子の姉がいたの。」

「…………。」

「姉は、小5で死んじゃった、そん時にね。
 お母さんに、『あんたが死ねば良かったのに。』って言われた。
 確かに、姉の方が運動、勉強、友達関係において私よりも上だった。
 だからなのかも。お母さんに、そう言うこと言われても、少ししか傷つかなかったのは。」

「だから、理桜のお母さん、帰るの早かったんだ。」

「うん。私はね、小6になっても学校で泣きっぱなしだったから、クラスメートに『泣き虫』
 って呼ばれてた。 お母さんとは、仲直りが早かったけど、学校っていう、最悪な場所が
 あったんだ。
  それに私は、生まれつきの病気があるの。だから、その関係でもね。」

「びょ、病気?」

「うん。肺のガン。」

「ごめんね。知らずに…。」

「いーよ!あの時は会って数分だったじゃん!優美が優しくて良かった。」