昼休み終了5分前。

「きゃっ!?」


教室に帰る途中、廊下で誰かとぶつかった。

「いったぁー、すいません。大丈夫ですか?」

ぶつかった相手は、派手そうな女の子。
見たときは、やってしまった、そう思った。
後悔。トボトボ歩いていたからかな。


「あー、ごめん。そっちこそ、大丈夫?」

「………あ、えと、大丈夫です!すいませんでした。」

「いーよ。私は、野崎 華音〈のざき かのん〉そっちは?」

「えと、永江 理桜〈ながえ りお〉です!よろしくお願いします。」

「………理桜か、よろしく。私も呼び捨てでいいから、ね?」

「いいの?呼び捨てでも。」

「ハハッいいに決まってんじゃーん!本人が許可してんだからさ!」

「フフッそっか、じゃあ、華音。」

「それでよし!今日から、理桜も、″友達″ねっ!」

「うん!」


嬉しかった。友達が出来たんだ!
高2年にして、久しぶりの友達!



「理桜は何組?私はね、2-3だよ!」

「本当?隣だね!私は2-4だよ!」

「そうだったんだ!気づかんかった~!」

「アハハ~私もだよー!」


キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン


休み時間を終わるチャイムがなってしまった。
また、あの嫌な所に戻らないてはならない。


「あ、じゃあねぇ~!理桜!休み時間になったらまた、話そうねっ!」

「……うん!じゃねぇ~!」


こうして私達は、廊下を後にした。