『今夜も首は回らない…』


「ちょっと前に詰めて背中を向けて…」

何だろう?と思いながらも言われたようにすると私の後ろに座り肩に手を置いてくる。

「…なっ何してるんですか?」彼の突飛な行動に思わず吃る

「うわぁー肩から背中パンパンで鉄板入ってるみたいだね?

これはキツイでしょ?

凝ったところ解(ほぐ)した方がイイ?」

決して厭らしい触り方をされている訳ではない

でも知らない人にいきなり体を触られるのは落ち着かない…

「もういいですか?

力任せに凝りを解されると翌日ダルい位のモミ返しが来るので…

有難いですが遠慮させて下さい」

仕事中に余りにも肩こりが辛くて外勤のついでに分単位で受けられるマッサージを体験したら

翌日エライ目に合って以来、ヘアサロンでもマッサージをお断りするようになった私

ましてや素人のマッサージなんて怖くて絶対にお断りします。