俺は頭の中が真っ白になった。 「えみ!何言ってるの?! 玲海くんよ!」 「だって…わかんないんだもん…」 "えみちゃん…どうして…? なんで忘れちゃったの?" 俺は泣きながらただ1つそれを考えていた。 「ごめんなさいね…今先生呼んでくるから廊下で待っててくれないかしら…?」 「うん…分かったわ。行くわよ、玲海」 「…」 きっと廊下で待ってろというのは、これ以上俺が傷つかないように…と。 たぶんえみのお母さんの優しさだ。