翌日。




プルルルルルッ…ー



朝、俺が起きると電話が鳴っていた。




「こんな朝早くからだぁれ?」



眠たい目を擦りながら起き上がる。



「はい、松坂です」



母さんが電話にでた。



「…え?本当に?良かったぁ…!玲海に知らせてすぐ向かうね!うん…バイバイ」




誰からの電話だったんだろう…?



「お母さん。今の誰?」



「玲海!良かったね!えみちゃんの意識が戻ったそうよ!」



「…え?」




きっとさっきの電話はえみのお母さんからだったんだろう。




そしてえみの意識が戻ったと報告した。



俺はこの時めちゃくちゃ嬉しかったのを覚えている。




この後地獄を見ることも知らずに、俺は素直に喜んだ。





「ねぇ、お母さん!早く病院行こっ!えみちゃんに会いたい!」



「はいはい、分かったから。着替えてきて?パジャマのままじゃない!」



「はーい!」



そして俺は気に入っていた服を着て、気に入っていた帽子を被って母さんと病院に向かった。