えみはそのまま真っ直ぐ横断歩道を渡った。




後ろでは遠くで母さん達が楽しそうに会話をしていた。




そして…




キキィーーーーーーーーー…
…ドンッ…




俺は見てしまった。



えみが車にひかれるところを…





後ろからえみのお母さんと俺の母さんが走ってきてえみの様子を見るなり顔が真っ青になった。




「…え、えみ…?えみ!しっかりして!」




そう呼びかけるえみのお母さん。



そして俺の母さんが呼んだであろう救急車が嫌なサイレンを鳴らしながら来た。





…それからの記憶はあいまいで、ただ覚えているのは…




救急車に乗せられた頭から血がて出ているえみの姿だけだった…。