「ねぇねぇ、玲くん!お外行こ!」
「え〜、外〜?」
この時の俺はえみからの誘いが嬉しかったのに、素直に"うん"と頷けない可愛げのない子供だった。
「…お外ダメ?」
さっきとは裏腹に不安そうな顔をしたえみ。
「ううん!ダメじゃない!お外行こ!」
そう言うとえみは不安そうな顔から一気に笑顔になった。
「やったぁ!ママ達に聞いてくるね!」
えみは言い終わらないうちに母さん達のところへ行った。
この時からえみは可愛かったんだな。
「玲くん!ママ達も一緒ならお外いいって!」
「じゃぁ、行こっか!」
「うん!」
それから俺達は2人で仲良く手を繋いで家を出た。