「……やっぱり、迷惑でしょうか?」
「?」
「今朝、阿部さん達に言われたんです。
桐谷くんにいつもしこくつきまとってウザいって。桐谷くんもイヤそうな顔してるでしょ……って。
あたしの行動って、桐谷くんにとって迷惑ですか?」
いつものあたしらしからぬ発言に困惑してるのだろうか、桐谷くんはしばし無言を貫く。
不安で顔をあげることができずにいると、桐谷くんの椅子から立ち上がる音が聞こえた。
「そうだね。迷惑だし図々しいよ」
……うっ、やっぱり。
直球な言葉は、さすがにあたしのハートをグサリとえぐった。
「じゃあ、こんなアプローチはもうやめた方がいいですか……?」
「……別にいいんじゃない」
え?
おだやかな声音が耳に流れ込んできて、あたしは思わず顔をあげる。
そこには優しさに溢れる面持ちの桐谷くんが、あたしを見つめて微笑んでいた。


