「なにこれ」
「えっ!見てわからないですか?制服です!」
「そんなこと知ってる」
そうじゃなくて、とダルそうに言い、桐谷くんはあたしを見上げた。
「いいよ。あんたが寒いでしょ」
「あたし全然平気です!むしろ暑がりなんで!」
「嘘だ」
即座に桐谷くんは否定した。
「え?」
「あんたは寒がりでしょ。窓開けてるだけで体を震わせるくらいなんだから」
「……」
桐谷くんの発言に、あたしはついこの間の出来事を思い出した。
あたしが日直のとき、桐谷くんは窓から吹いてきた風に吹かれて寒がっていたあたしのために、窓を閉めてくれた。
……覚えててくれたんだ。
トクン。
ダメだ。やっぱり桐谷くんのこと、好き。
すごく、すごく好き。


