だけど束の間。
――ブーッ、プツッ。
「…………」
「……どうしたの?」
桐谷くんは怪訝そうな顔であたしに聞く。無駄な抵抗はやめて、あたしは手に持ってるスマホの画面を見せた。
「充電……切れました」
……そういえば、昨夜充電し忘れてたんだった。
「……ホントあんたって、ある意味期待を裏切らないよね」
桐谷くんの呆れたような声に、ガックリと肩を落とす。
どうしてあたしはこう、ダメなヤツなんだろう。ガチでヘコむ……。
「……へっくしゅ!」
そのときふいに、桐谷くんがくしゃみをした。
「桐谷くん、もしかして寒い!?」
「え?」
「確かに、ここすごく暗いし外も雨降ってるから気温低いもんね……。
そうだ!」
そう言ってあたしはブレザーを脱ぎ、桐谷くんに手渡した。


