ちょうどそのときだった。 タイミング良く、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り響く。 「わっ!昼休み終わっちゃった!早くこれ配らなきゃ!」 「……いつか吐かせてやるから」 桐谷くんは最後にあたしを一瞥すると、ポツリとつぶやいてノートを配りがてら足早に去って行った。 ドキドキする胸を落ち着けながら、あたしも分けてもらったノートを配る。 ……彼の一言一句は、あたしの心臓にとても悪いです。