「……聞こえなかった?」
あたしの膝で、ニヤリと笑ってる桐谷くんがつぶやく。
「…………っ!」
先ほどの言葉を脳内でリピートしていくうちに、頬が熱くなっていってるのがわかった。
……な、な……それって……!
「照れてんの?」
桐谷くんの声は、なにやら楽しげだった。
からかわれてる……っ!
あたしはドキドキと騒がしい胸を押さえながら、少しでもを気を静めるために深呼吸した。
すると桐谷くんは、クスリと忍び笑いを漏らした。
「なんで笑ってるんですか……?」
「あんたとこうしてるのが楽しいから」
「…………」
思わず目を見開いてしまった。
あたしといて楽しいと、飾り気のない素直な気持ちをぶつけてくれる桐谷くんに、胸の高鳴りを感じる。
鼓動がトクトク……と早くなっていく中、ぼーっとしてると桐谷くんがつぶやいた。


