こんな世界、俺は知らなかったよ。
俺の日常を壊してくれて、ありがとう。
俺を好きになってくれて、ありがとう。
って、いつも思ってるんだけど、俺は奈乃と違って、素直に口にするのは苦手だから……。
態度で示すしかないんだよね。
「奈乃」
泣きそうになってる彼女の名前を呼び、腕を掴んで自分のもとへと引き寄せる。
「わ……わっ、わわっ!」
そのまま、自分のあぐらの中に彼女のおさめると、思い通りオタオタと焦った反応を見せてくれた。
俺って本当、独占欲のかたまり。
この子をこのまま、自分の腕の中に閉じ込めていたい。
「こっち見て」
そして、この子の視界の中は、俺だけでいっぱいにしたいとか……そんなバカげたことを考えてる。
「桐た……っん……」
待ちきれずにキスをすると、彼女の体温が熱くなっていくのが、触れてる部分から伝わってきた。


