「うわっ!折原、よだれ垂れてる垂れてる!」
「汚いからその顔面どうにかして。奈乃」
隣にいるふたりに怪訝な顔で言われたので、とりあえずよだれは拭いておいた奈乃でした。
相手校と順調にいい試合を繰り広げ、いったんお互い休憩時間となった。
……よし、今が桐谷くんと話せるチャンス!
「下に降りて桐谷くんに会ってくるね!」
「いってら!桐谷に頑張れっつっといて!」
「りょーかい!!」
イッチーの言葉にうなずいて、あたしはスキップしながらギャラリーをあとにした。
下に降りると、ちょうど体育館の入り口から桐谷くんがででくる。
「桐谷くん!」