「あたしもごめんなさい……。今日、楽しみにしてたのに、早速いっぱい迷惑かけてしまって……」
「迷惑なんて思ってないよ」
「でも……あたし……」
「俺がちゃんと捕まえておけばよかっただけの話。だから、もう離さない」
そう言って、ふたり繋がれてる手を見つめて微笑む桐谷くん。
その無邪気な笑みに、あたしの胸はドキリと反応した。
それと同時に、夜空に花火があがる。
「あ、始まっちゃった……!」
「あっち人少ないし、座って見よ。足休めながら」
そう言って、桐谷くんはあたしの手を離さないまま、引き連れて行ってくれる。
ドキン、ドキンと、さっきからうるさい心臓の音。
花火なんかよりも、隣にいる桐谷くんばかりにあたしの神経は集中してる。


