「って、え? なんで桐谷くんが謝るんですか?」
「なんでって……嫉妬した、から?」
なぜ疑問系?
ていうか今、嫉妬って言った?
どうして嫉妬なんてするんだろう?あたしは首を傾げる。
「あんたが他の男に触れられてるの見て、腹立った」
「え……」
「そんでイラついて、勝手に先々進んで……あんたのこと考えてなかった。ごめん、足痛かったよね」
もう一度謝りながら、ギュッとあたしの手を握る桐谷くん。
さっきの男の人と違って、とても優しい握り方。
けれども離れないような力強さ。
あたしもこの手を離したくなくて、ギュッと握り返す。


